「紙での設備管理」に限界を感じていませんか?
設備管理の現場では、今なお紙の点検表やExcelで設備情報を管理している企業が少なくありません。
しかし、
・点検結果の転記に時間がかかる
・過去の履歴を探すのが大変
・最新情報が共有されない
・ベテラン担当者しか設備の状態を把握していない
といった課題を抱えている企業も多いのではないでしょうか。
今回は、紙中心の設備管理からCMMS(設備管理システム)へ移行し、設備管理業務を大幅に効率化した企業の事例をご紹介します。
導入前の課題
ある製造業A社では、約500台の設備を紙の点検表とExcelで管理していました。
日常点検は紙に記入し、事務所へ戻ってからExcelへ転記する運用だったため、
次のような課題が発生していました。
主な課題
・点検記録の転記作業に毎日約2時間を費やしていた
・過去の修繕履歴を探すのに時間がかかる
・担当者によって点検品質にばらつきがある
・ベテラン社員しか設備の異常を判断できない
・修繕計画が担当者の経験に依存していた
特に設備トラブルが発生した際は、過去の記録を探すだけでも数十分を要し、迅速な対応が難しい状況でした。
導入した取り組み
A社では、設備管理DXの第一歩としてCMMSを導入しました。
導入時に実施した内容は以下のとおりです。
設備台帳の一元管理
設備ごとの
・型番
・設置場所
・メーカー
・保守契約
・修繕履歴
をクラウド上で管理。 必要な情報をすぐに検索できるようになりました。
点検業務をデジタル化
紙の点検表を廃止し、タブレットから直接入力できる運用へ変更。
現場で入力した内容がリアルタイムで共有されるため、転記作業が不要になりました。
修繕履歴を蓄積
設備ごとの
・点検履歴
・修繕内容
・故障履歴
・写真
を一元管理。 設備の状態を時系列で把握できるようになりました。
点検スケジュールを自動管理
点検予定日が近づくと自動通知される仕組みを導入。
点検漏れや実施忘れが大幅に減少しました。
導入後の効果
CMMS導入から約6か月後、現場ではさまざまな改善効果が見られました。
項目 導入前 導入後
点検記録 紙・Excel クラウド管理
転記作業 毎日約2時間 不要
修繕履歴検索 数十分 数秒
情報共有 メール・口頭 リアルタイム
点検漏れ 発生していた 大幅減少
担当者からは、
「設備情報を探す時間がほとんどなくなった」
「現場から事務所へ戻る必要がなくなった」
「新人でも同じ品質で点検できるようになった」
といった声が寄せられました。
業務効率化だけではない「全体最適」
CMMS導入は単なるデジタル化ではありません。
設備情報を一元管理することで、
・保全部門
・生産部門
・管理部門
が同じデータを共有できるようになり、部門間の連携も強化されました。
設備停止時の対応スピード向上や、修繕計画の最適化にもつながり、全社的な設備管理の質が向上しました。
まとめ
紙やExcelによる設備管理は、情報共有や技術継承、業務効率の面で多くの課題を抱えています。
CMMSを活用することで、
・設備情報の一元管理
・点検業務の効率化
・属人化の解消
・技術継承
・保全品質の向上
・全体最適の実現
など、多くの効果が期待できます。 設備管理DXは、一度に大きく変革する必要はありません。
まずは紙の点検表をデジタル化し、設備情報を「見える化」することから始めることが、効率的で持続可能な
設備管理への第一歩となります。